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フルローンでワンルームマンション投資をすることのリスクとその回避法

作成者: NAVIVA運営部|2020年9月08日

短期売却によって、多額のローンを背負う可能性

不動産投資に馴染みのない人にとって、フルローンで物件を購入するというのは、とてもハイリスクなことに思えるかもしれません。ローンの返済は長期間に渡りますし、もしなんらかの理由で物件をすぐに売却しなければならなくなった場合は、ローンだけが残ります。

このとき、現金預金や株や生命保険などの金融資産があれば、それらを使って返済することもできますが、金融資産がまったくないと、赤字をリカバリーすることができず、大きな負債が残ってしまう可能性があります。

より具体的にシミュレーションしてみましょう。2000万円のワンルームマンションを、2000万円のフルローンを組んで購入したとします。コツコツ返済を続け、5年後には1800万円までローンが減りました。しかし、物件の売値はすでに1500万円まで下がっています。不動産の価値は、経過年数によって徐々に下がっていくためです。結局、このタイミングで売りに出しても、売却益でローンを返済しきることができず、300万円の赤字が出てしまうのです。

もちろんこれは、短期間で売却しなければ、防げるリスクです。しかし、投資を続けているうちに、売却せざるを得ない状況に陥ることもあります。ある男性のお客様は、20代半ばのとき、フルローンでワンルームマンション投資を始めました。それから間もなく結婚することになったのですが、相手のご両親は男性がフルローンでお金を借りていることに難色を示し、結婚するなら借金を清算してからにしてほしいと条件を出したのです。しっかりと資産形成を考えて、今後出来る家族の為と考え始めたマンション経営でしたが、バブル真っ只中で不動産投資の失敗を見た経験のある世代には、堅実な資産形成と捉えられない方もいたという事です。一旦そうなるとご両親のいう事は絶対という中で泣く泣く従うしかなくなってしまったという訳です。

それによりその男性は、購入してからわずか2,3年で物件を売却することになり、200万円の赤字が出ることになってしまいました。ライフステージが変化することで、やむを得ず物件を短期売却しなければいけなくなったというケースです。販売を担当した不動産会社の営業担当者も、お客様から売却の相談を受けた時は青天の霹靂で、非常に頭を悩ませました。

不動産投資のスキームによっても、リスクは変わる

また、フルローンのリスクは、家賃の回収方法によっても変わってきます。ワンルームマンション投資の場合、家賃の回収方法は大きく2つ。一括借上システムと、集金代行システムがあります。

一括借上システムは、入居者が家賃を契約先である会社に支払い、会社は回収した家賃から何割かを差し引いた金額を、投資家(オーナー)に支払うという仕組みです。その金額は家賃満額の9割程度が一般的と言われています。「一括借上契約」なので、たとえ空室になったとしても、会社からオーナーに毎月家賃が支払われます。契約期間中は空室リスクに悩むことがないので、安心して不動産投資をしたい人におすすめです。

一方、集金代行システムは、入居者からの家賃収入を会社が代わりに行うというもの。会社によってバラつきはありますが、集金代行システムは一般的に、会社に払う手数料を3〜5%ほどに抑えることができます。収益に力を入れたいという人が選ぶ回収方法です。ただし、入居者がいないときには、家賃収入は出ないので、空室のリスクをダイレクトに受けるシステムでもあります。

2つの回収方法のうち、フルローンで物件を購入した場合によりリスキーなのは、集金代行システムです。仮にフルローンでワンルームマンションを購入し、集金代行システムを選択したとします。ところがその直後、予期せず失業してしまったとしましょう。再就職したものの、月収は半分以下に。さらに不運なことに、空室のタイミングも重なり家賃収入も得られなくなってしまった…となると、ローンを払い続けることができません。

こうなると最悪の場合、自己破産、不動産差し押さえなんてことにもなりかねないのです。区分マンションのスキームで毎月のキャッシュフローが何十万円になる事は実質的に無くする方法もある為、区分マンションのスキームで毎月のキャッシュフローが何十万円になる事は実質的に無くする方法もある為、極端な例ではありますが、「絶対にない」とは言い切れません。

フルローンのリスクを回避するためにできることは?

ここまで、フルローンのリスクをご紹介してきましたが、実際のところワンルームマンション投資では、「フルローンにしたら、赤字だけ残って大変なことになった」という状況になることは、まずありません。なぜなら、ワンルームマンション投資はあらゆる資産運用の中でも特に、シミュレーションがしやすい投資だからです。上述した失敗ケースも、事前に想定して回避することができます。

大前提として、ワンルームマンション投資は、短期で売却することを目的とした投資ではありません。どんなに短くとも、10年は物件を持ち続けることを想定しています。そのため、投資を始める際には、自分の収入が現時点から数年後までどのように推移していくか、そして、家族構成が変化する可能性などを踏まえて、長期的な投資ができるかを判断します。

空室リスクでローンの支払いが心配であれば、集金代行ではなく、一括借上システムを選びます。また、株や投資信託などで分散投資をしておけば、いざというときリカバリーすることができます。

また、フルローンでも、購入時にまとまった金額を頭金として入れることもできます。万が一、短期間で売却することになっても、頭金によってローン残債が多少減るので、金銭的にパンクするリスクを防ぐことができます。選ぶ際には、物件の管理会社がしっかりしているかを確認する必要があります。一括借上額が周辺の相場にあっているかどうか、管理戸数、提示されたシミュレーションはリスク幅が網羅されているかなどを選定基準にする事をお勧めします。

実際、ワンルームマンション投資をする人のほとんどは、フルローンを利用しています。購入する前に、いくつものシミュレーションを行って、自分に一番合った投資方法を探すことをおすすめします。最優遇金利でこれが出来るのは、公務員や士業、一部の大企業に限られます。始めるのに手出しも少なく、毎月の負担もわずかなので、むしろ可能であればフルローンを利用しない手はないでしょう。このように、正しい知識を持っていれば、フルローンのワンルームマンション投資は、決して怖いものではないのです。