話題の「空き家不動産投資」は、どれほど儲かるのか!?

空き家を再利用した不動産投資が人気

近年、空き家や古家をリフォームして賃貸に回す不動産投資法が人気になっています。いわゆる「空き家不動産投資」です。

空き家不動産投資では、物件取得費用がリフォーム代もあわせてたった数百万円ですむことが多く、それにより10%以上の高い利回りが実現するといいます。不動産投資というと、昨今はワンルームマンション投資を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、それに対してこの空き家不動産投資こそが真の不動産投資という声も聞かれるほどです。

はたして空き家不動産投資とは、どれほどおいしいビジネスモデルなのか。そして、普通の人が手軽に行えるものなのか。NAVIVA編集部が調査しました。

なぜ空き家を格安価格で買えるのか??

空き家不動産投資の大きな特徴が、物件を格安で購入することにあります。代表的なビジネスモデルを以下に示します。たとえば葛飾区の40平米の古い一軒家を650万円で購入し、それを150万円かけてリフォームし、8万5000円で賃貸に回す。この場合、利回りは12.75%になります。
※利回りの計算式:年間の家賃収入102万円(85,000円×12か月)÷ 投資金額800万円=12.75%

なぜ都内の一軒家がたった数百万円で買えるかというと、多くの場合、かなり古かったりボロボロだったりするからです。大掛かりなリフォームをしないと住めないような家でありつつ、家主はそんな古い家にリフォーム費用をかけたくない。だから半ば放置状態にしている。そんな物件が多いようです。

また、たいていが「再建築不可物件」であることも、安いことの大きな理由です。要は、建物に面する道の幅が国の基準に満たないなどの理由で、建て替えることができない物件に指定されている。だから売ろうにも、普通の価格では買い手がつかないのです。

加えて固定資産税の法改正も影響しています。2015年の法改正で、空き家には通常の住居の約3~6倍の固定資産税がかかるようになりました。これにより家主の多くが、「高い固定資産税を払い続けるくらいなら、タダ同然でもいいから売ってしまいたい」と考えるようになったのです。法改正の背景には、増える空き家の問題を是正したい国の意図があります。実際に空き家は年々増加しており、今や全住戸の1/5近くを空き家が占めるといわれます。

こうした要因が折り重なることで、都内でありながリフォーム代をあわせてたった数百万円で一戸建てが手に入る状況が生まれています。

マンション投資よりも遥かに高い利益率

そんな空き家不動産投資の最大の魅力は、やはり利回りの高さにあります。仕入れ価格がとにかく安いだけに、賃料を普通に設定しても大きな利回りとなるのです。多くの場合、利回りは上記の例のように10%を超え、中には15~20%にのぼる“お宝物件”もあったりします。

それに加え、賃貸需要もおおむね高いようです。たとえば上記の物件も、利回りは12.75%もありつつ、部屋を借りる側の視点に立てば葛飾区の40平米の部屋に賃料8万5000円で住めるのはかなりお得でしょう。このように利便性の良さとそれなりの広さを兼ね備えながら割安に住めるということで、空き家不動産投資の物件は、DINKS世帯を中心に人気を呼んでいます。近年、築古物件をいい感じにリフォームして住むのがトレンドになっていることも、こうした需要を後押ししているでしょう。

もし都内でワンルームマンション投資を行って8万5千円の賃料を得ようとすれば、物件価格は2500~3000万円くらいになることが普通です。物件価格2500万円で賃料8万5千円だと、利回りは4%ほどになります。そう考えると、空き家不動産投資の利益効率の良さは際立っています。

となると、同じ不動産投資をするなら、空き家不動産投資を選ばない手はないのでは?とも思ってしまいます。でも残念ながら、決してそうとも言い切れないんです。以下では、空き家不動産投資のマイナス部分にも触れていきます。

忙しいサラリーマンにはハードルが高い

空き家不動産投資の最大のデメリットといえるのが、物件購入の際に、金融機関の融資がまず下りないことです。なぜかというと、再建築不可物件はローン審査において、物件としての価値がほぼないものと見なされるからです。賃貸需要はしっかりあるのに、なぜでしょう?

銀行が一番に求めるのは、物件オーナーが万が一ローンを支払えなくなった時の担保となる物件です。そうした基準のもとでは、再建築不可物件は、基本的に“売ることのできない物件”と金融機関に判断されます。だから融資が下りないのです。

一方、リフォーム費用に関しては多くの場合、融資はおります。だから上記の例であれば、リフォーム代の150万円は金融機関に融資してもらい、物件購入価格の600万円は物件オーナーが手出しすることになるのが普通です。不動産購入資金の名目ではなく、各銀行のフリーローンのような商品であれば融資を受けることができるかもしれませんが、不動産として担保余力がない為、適用金利が高くなるケースがほとんどでしょう。

また、手間や知識がいる点もデメリットです。リフォームするにはリフォーム業者とのやりとりや内容の吟味などが必要となります。入居者を付ける際にも、不動産屋とのやりとりが必要です。知識がない人や本業が忙しい人にとっては、なかなかハードルの高い作業といえるでしょう。

また、いざ物件を購入してリフォームしたところで、入居者が本当に付くかどうかはわかりません。空き家不動産投資の場合、ワンルームマンション投資にあるような家賃保証の仕組みもありません。だからも空室が続いて家賃収入が途絶える可能性も見込まなくてはいけないのです。

「投機」と「運用」。投資としての性質が全く違う

以上をふまえると、空き家不動産投資は、資金と時間がそれなりにある人にむいています。裏を返せば、本業をがっつり抱える働き盛りのサラリーマンには、なかなか難しいビジネスモデルといえるでしょう。

だからこそ、ワンルームマンション投資のようなスタイルが、巷のサラリーマンたちから支持を集めているわけでもあります。一定の要件を満たせばローンを組むことができ、賃貸経営の手間がほぼゼロで、かつ毎月の家賃も保障される。そうやって、たとえ利回りは小さくとも、堅実にコツコツと資産を形成していける。

つまり空き家不動産投資とワンルームマンション投資では、どちらも同じ不動産投資でありながら、性質と目的が全く異なることがわかります。空き家不動産投資は投機やビジネスの色合いが濃く、ワンルームマンション投資は資産運用的な性質が強い。

だからどちらが優れている・劣っているという話ではなく、どちらが自分にフィットしているかが重要になります。表面的な利益効率、あるいは手軽さなどに引っ張られて自分に合わないものを選んでしまうと、ミスマッチを生んでしまうでしょう。そもそも不動産投資をする目的は何なのか。どんな経営スタイルが見合っているか。この機会に一度洗い出してみてはいかがでしょう。

※もし空き家不動産投資についてより詳しく知りたい方は、三木章裕による書籍「儲かる! 空き家・古家不動産投資入門」もご参照ください。

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NAVIVA運営部

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