現役サラリーマン大家が語る!不動産投資でワンルームとファミリータイプ、どちらを選べば正解なの?

不動産投資と一括りにされることが多いですが、不動産にも多くのタイプがあります。新築・中古、RC造・鉄骨造・木造、都心・地方、ワンルーム・ファミリータイプ、住居・店舗・倉庫等々、投資対象の不動産タイプを挙げたらキリがありません。

どのタイプを選べば成功するということではなく、自分の投資方針や、不動産を購入するエリアの需要等により、購入するべき不動産のタイプは異なります。

その中でも、ワンルームとファミリータイプの違いについて聞かれる機会がよくあるため、今回はその両方を実際に運営した経験のある筆者が、経験談を交えながらその違いをお伝えしたいと思います。

ワンルームマンション投資はより初心者向け

まず、ワンルームとファミリータイプの定義からですが、一般的にワンルームは単身用マンション・アパート、ファミリータイプは2人以上で住める家族用マンション・アパートというふうに分けることができます。

したがって、賃貸面積は“ファミリータイプ>ワンルーム”となり、必然的に購入価格も“ファミリータイプ>ワンルーム”となるのが普通です。

まだ不動産投資の世界に足を踏み入れたことのない初心者の方にとって、4桁万円単位のローンを背負うのは怖いと感じる場合が多いでしょう。また、経験から得られる実践知識がなく、優良物件を購入するのもなかなか難しい部分があると思います。

そういった意味で、最初は小さく始めた方が良いと筆者は考えますが、その点ワンルーム投資は金額が低く、もし投資失敗となっても損失も小さく抑えられます。

例えば、私が約9年前に購入したファミリータイプ区分マンションは、当時3,000万円弱しました。月々のローン返済額は9万円ほどで、入居者が付いていれば持ち出しはないものの、空室時はローンを自己負担で返済をすることになります。

一方、当時同じエリアで同じ築年数のワンルームマンションは1,500万円程度だったので、もしそちらを購入していれば月々のローン返済額は4〜5万円程度となり、金銭的にも精神的にも負担は大分軽く済みます。

投資の世界では負けないことが第一です。また、負けても最小にするという考え方は大事だと考えています。そういった意味では、ワンルームマンションはより初心者向けだと言えます。

ファミリータイプは空室リスクが低い!?

次は、購入後の空室対策についてです。不動産投資は購入して終わりではなく、その後の運営がかなり重要です。

その運営の最重要課題として、空室対策が挙げられますが、ワンルームとファミリータイプでは、平均入居期間や入居者募集を行う客付け仲介会社の対応が異なります。

まず平均入居期間については、長ければ長いほど空室が出にくくなるわけですが、一般的にワンルームよりファミリータイプの方が入居期間は長いと言われていて、自分の運営経験を振り返ってもそれを実感します。

9年前にオーナーチェンジ(入居者が付いたまま物件を売買すること)で購入したファミリータイプマンションで、未だに入居し続けてくれている物件もあるほどで、ファミリータイプはいったん入居者が入ると長くなる傾向があります。とはいえ、短期間で退去してしまう入居者もいるにはいるので、全員が長く入居するわけではないという認識を持ち、あくまで長くなる傾向があるという程度に考えるべきでしょう。

ワンルームに関しても、長く住んでいただく入居者もいるにはいますが、短期で退去する方が相対的に多いため、入居期間はファミリータイプより短くなる傾向にあると実感しています。

また、入居者募集についてですが、客付け仲介会社が受け取る仲介手数料は、家賃の金額がベースになります。したがって、家賃が高い物件であるほど、彼らのモチベーションは上がります。

その点、家賃が相対的に高いファミリータイプの方が、彼らの客付けモチベーションを上げることができます。

もちろんワンルームといっても家賃が高い物件もあるので一概には言えませんが、入居者から受け取る仲介手数料(家賃1か月分が目安)と、大家から受け取る広告費(家賃1か月~2か月が一般的)の合計金額が10万円以上でないと、業者が頑張って客付けしてくれないという傾向も最近は見受けられます。逆にそれを満たすワンルームであれば、大きな問題はないとも言えるでしょう。

出口戦略”ワンルームタイプはローンが組みやすい”

最後に出口戦略についてですが、当然ながらより多くの出口戦略をとれる方が良いことは言うまでもありません。

出口戦略を考えるうえで重要なのはズバリ、購入者がローン付けをしやすい物件か否か?です。

ワンルームは金額が小さいのでローンがつきやすく、流動性が高いため、仮に賃貸経営状況が芳しくなくて売却したくなっても、すぐに換金しやすいという利点があります。ちなみに、ワンルームを購入する時に買い手が組むローンは不動産投資ローン(事業用ローン)が一般的です。住宅ローンでワンルームを購入するのは難しいでしょう。

一方、ファミリータイプはワンルームと比べ金額が高く、ローンが相対的に組みにくいため、ワンルームに比べると流動性は低くなります。ただし、ファミリータイプといっても金額はかなりまちまちで、3,000万円以下くらいの物件であれば、どの時代でもある程度の流動性は維持されるでしょう。実際に私が所有するファミリータイプ区分マンションは全て3,000万円以下で、売却をする際には募集開始後3か月以内に売却できています。

また、ファミリータイプ区分マンションを購入する時に買い手が組むローンは不動産投資ローンだけでなく、住宅ローンも利用可能です。したがって、買い手自身がそこに住む実需層に売却することもできるため、潜在的な買い手はより多くなります。

ここまでワンルームとファミリータイプの違いについてお伝えしましたが、投資としてどちらが正解と言えるわけではないことが分かっていただけたかと思います。自分の投資方針や物件を購入するエリア等を鑑み、ぜひ“負けない投資”ができる選択をしていただければと思います。

新規CTA

この記事をシェアする
NAVIVA運営部

営業担当者からの一方的な情報だけではなく、公平性のある不動産投資の正しい知識を持っていただきたいと考え、不動産投資情報のリアルな裏側を包み隠さずお伝えいたします。 NAVIVAでは、不動産投資に関する裏情報の配信のほか、不動産に関するチェックリストの配布や無料相談や各種セミナーの開催など、不動産投資をお考えの方にとって、お役立ちになるような情報をご提供しております。